半導体に使うハフニウムを水溶液で分離、米大学が有機溶媒に頼らない手法を報告
オレゴン州立大学は9月23日、半導体や原子力で使うハフニウムをジルコニウムから分ける新しい研究を発表しました。従来の工業的な分離では有機溶媒を大量に使いますが、研究チームは水溶液中でハフニウムに富む成分を沈殿させる方法を示しました。分離の指標は従来の6~7に対し最大33と報告しています。実験の成果であり、工場への導入や環境負荷の削減量が確定したわけではありません。
水溶液でハフニウムを選んで沈殿
ハフニウムとジルコニウムは性質が似ているため、高純度での分離が難しい材料です。研究チームは、水溶液にチオシアン酸系の配位子とコリンを加え、ハフニウムを多く含む化学種を沈殿として取り出しました。研究成果は学術誌Journal of the American Chemical Societyに掲載され、大学は特許取得も説明しています。
分離係数は実験で最大33
今回の改善は『半導体そのものの性能が上がった』という話ではなく、製造に使う原料を分ける工程の研究です。分離係数が高いほど選択的に分けやすい一方、実験室の数値だけで量産時の回収率、純度、費用は決まりません。有機溶媒を使わない点も実際の工程全体で検証が必要です。
量産時の純度・費用はこれから検証
半導体や原子力の材料調達では、分離工程の安全性と供給能力が重要です。実用化できれば製造工程の選択肢が広がる可能性がありますが、設備との適合や大規模処理の確認が次の課題です。 最大33は研究で報告された分離係数です。商業生産で同じ結果が得られること、直ちに製品価格が下がることは示していません。