NASAの蓄積データをAIで活用、管制支援は人の判断を補う試作段階
Microsoftは9月28日、NASAが長年蓄積してきた観測・運用データをAIで活用する取り組みを紹介しました。水に関するデータを自然言語で分析する仕組みに加え、宇宙ステーションの電力や温度管理を担当する管制官の支援エージェントも試作されています。新しいデータを増やすだけでなく、散在する記録をつなぎ、人が判断に使える形へ変えることが狙いです。
水文データの分析と管制支援を紹介
NASAとMicrosoftが開発するHydrology Copilotは、降水量や土壌の水分などを会話形式で調べる仕組みです。一方、ジョンソン宇宙センターのSPARTAN向け試作エージェントは、国際宇宙ステーションの電力・温度管理に関わる情報を探す支援役を目指しています。二つは用途も開発段階も異なります。
管制官の代わりではなく情報探索の支援
管制の構想では、AIは後方支援チームの一員として情報を返し、現場の管制官が判断します。AIが宇宙飛行を自律運転するという発表ではありません。また、今回の記事は複数の既存の取り組みを紹介したもので、全機能が9月28日に新規公開されたという意味でもありません。
蓄積データを判断につなげるには
企業でも、過去の障害記録や設備データを横断して取り出せれば、熟練者だけが知る情報を共有しやすくなる可能性があります。導入の焦点は、答えを出す速度だけでなく、元の記録へ戻れること、古い情報と現状を区別できることです。 提供企業による事例紹介であり、すべての成果が独立した比較試験で確かめられたわけではありません。安全に関わる判断では、情報の根拠と人による確認を残す必要があります。