
OpenAIは10月6日、契約管理サービスIroncladとの研究協力を公表しました。契約書や承認手順を設定する業務をAIの訓練・評価課題にし、GPT-6 Astraが従来モデルより多くの要件を満たしたと報告しています。業務AIでは画面を操作できるだけでなく、会社のルールを最後まで守れるかが重要になります。
11の契約業務で要件の充足を評価
研究では、秘密保持契約の設定、購買の承認フロー、法的条項の更新など11課題を扱いました。例えば一定額以上の購入を財務部の承認に回すなら、金額が上にも下にも外れたケースで正しく動くかを確認します。個々の操作が成功しても、完成した仕組みが要件を満たすとは限りません。
評価スコアと実際の時短を混同しない
公表された評価では、課題ごとの判定基準を使った平均スコアはAstraが55.0%、GPT-5.6 Solが41.6%でした。試行時間の推定も示されていますが、モデルの処理速度などを仮定したシミュレーションで、顧客が実際に節約した時間ではありません。対象は11の研究課題で、すべての契約業務を代表しません。
会社のルールを守ったかで完了を判断
編集部の見方として、導入側は『AIが操作した』ではなく、『例外も含めて承認や権限の条件を守った』を完了条件にしたいところです。業務を知る担当者が評価基準を作り、安全な試験環境で確かめれば、どこまで任せられるかを判断しやすくなります。今後はソフトウェア企業の業務知識とモデル開発の連携が重要になりそうです。 結果は提供元の研究評価で、一般利用の成功率や人による確認の不要化を示すものではありません。OpenAIは訓練・評価に非公開のIronclad顧客データや契約を使っていないと説明しています。機密情報の扱いと承認管理は、実運用でも別に確認が必要です。