
OpenAIは10月19日、COBOLやFortranなど、学習用のコードが比較的少ない言語でのAI性能向上を報告しました。新規開発と既存コードの移行を別々に評価し、評価用の仕組みも公開しています。古いシステムの更新支援に期待がある一方、動くコードを作ることと、業務上の結果を変えずに移すことは別です。
20言語を共通の課題で比較
公開したMultiLangBenchは、20言語でSQLite互換のデータベースを作る課題です。共通のデータベースと問い合わせを使い、言語が違っても結果を比べられる構成にしました。公開リポジトリから、評価に含まれる処理やテストの内容を開発者が確認できます。
書き換え後も同じ結果になるか
別のCOBOL移行評価では、他言語へ書き換えた後も観測できる出力が一致するかを調べます。たとえば、小数の端数を切り捨てる処理を四捨五入に変えると、プログラムは動いても計算結果が変わります。見た目の書き換えの自然さではなく、既存の振る舞いを保つ点が重要です。
本番移行には業務ルールの検証を
編集部の見方として、保守担当者が減るシステムでも、AIが調査や移行案づくりを支援する余地が広がります。企業はまず対象を限定し、実際の入出力、例外処理、周辺システムとの接続を照合することが必要です。更新の速さだけでなく、元の業務ルールを守れたかを成果として測りたいところです。 評価はOpenAIが設計した課題での結果で、企業の本番環境すべての安全性を保証しません。性能向上の発表を、無人で全面移行できるという意味には捉えず、専門家の確認と実データに即したテストを残す必要があります。