生成AIで作った文章や画像を、SNS投稿や販促物、商品として公開・販売してよいか迷うことがあります。結論から言うと、著作権の考え方には一定の枠組みがあり、それに沿って確認すれば、判断の手がかりが得られます。
ただし、個別の生成物が実際に著作権侵害にあたるかどうかは、状況によって判断が分かれます。本記事では、文化庁が示す考え方に基づいて判断の枠組みを紹介しますが、最終的な法的判断はしません。判断に迷う場合は専門家へ相談してください。
この記事では、生成AIの著作権を考える2つの段階、著作権侵害の判断基準となる類似性・依拠性、商用利用前に確認する3つのポイントを解説します。生成AI全般のリスクを俯瞰したい場合は、生成AIのリスクと仕事での対策も参考にしてください。

取得資格
- SEO検定1級
- SEOマーケティングアドバイザー
2020年からブログを始めて、エンタメ系のジャンルは約1年で月間10,000PVほど。2021年にWebライターとして独立しSEOメディア運用ディレクターとして現在も活動中。田舎に戻りHP製作やSNS運用マーケティング支援なども対応。
生成AIの著作権は2つの段階で考える

文化庁は、生成AIと著作権の関係を、開発・学習段階と生成・利用段階という2つの段階に分けて整理しています。AIと著作権について|文化庁
開発・学習段階では、著作権法第30条の4(享受を目的としない利用)が主に適用されます。この規定により、著作物の表現を楽しむこと自体を目的としない利用であり、著作権者の利益を不当に害しない場合は、許諾なく著作物を学習に利用できるとされています。
一方、生成・利用段階では、著作権法の一般的な原則に従い、既存の著作物との類似性・依拠性が認められる場合に、生成や利用の行為が著作権侵害にあたりうるとされています。この2つの段階は、適用される規定も判断基準も異なるため、混同しないことが重要です。
著作権侵害の判断基準|類似性と依拠性

生成・利用段階での著作権侵害は、次の2つの要件がともに認められた場合に成立するとされています。
- 類似性:生成された内容が、既存の著作物と表現として似ていること
- 依拠性:既存の著作物に基づいて(それを踏まえて)作られたと認められること
依拠性については、利用者自身がその既存著作物を知らなかった場合でも、AIの学習データにその著作物が含まれ、生成物に類似性があるときは、依拠性が認められる可能性が高いという考え方が示されています。ただし、使用した生成AIの仕組みや技術的な措置など、個別の事情によって判断が変わる可能性があります。
このように、依拠性の判断は単純ではなく、個別の状況によって結論が変わります。「自分は既存の作品を知らなかったから大丈夫」と単純に判断せず、判断に迷う場合は専門家へ相談してください。
商用利用前に確認する3つのポイント

商用利用する前に、次の3つを確認してください。
- 特定の作品名・作者名を安易にプロンプトへ入れない
- 既存の有名な作品に似ていないか確認する
- 利用サービスの規約で商用利用が許可されているか確認する
特定の作品名・作者名を安易にプロンプトへ入れない
特定のキャラクター名、作品名、作者名を指定して生成すると、既存の著作物に似た表現が出力される可能性があります。固有名詞を指定したことだけで直ちに著作権侵害になるわけではありませんが、商用利用する生成物では、既存作品との類似性をより慎重に確認してください。
既存の有名な作品に似ていないか確認する
生成された文章や画像が、既存の有名なキャラクターや作品に似ていないかを、自分の目で確認してください。似ていると感じた場合は、そのまま使わず、プロンプトを変えて作り直すことを検討してください。
利用サービスの規約で商用利用が許可されているか確認する
商用利用の条件は、生成AIサービスやプラン、生成する素材の種類によって異なります。無料・有料という区分だけで判断せず、利用しているサービスの規約を確認し、自分の利用目的が許可された範囲に含まれているかを確認してください。
生成AIサービス自体の利用規約も確認する

著作権法の判断基準に加えて、利用している生成AIサービス自体の利用規約も確認してください。サービスやプランによって、生成物の商用利用の可否や、権利の扱いが異なる場合があります。
同じサービスでも、無料版と有料版で条件が異なることがあります。契約時点の規約を確認するだけでなく、規約は更新されることがあるため、商用利用を継続する場合は定期的に最新の規約を確認してください。
生成AIの著作権に関するよくある質問

- AIが生成した文章や画像に、著作権は発生しますか?
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人が創作的に関与した程度によって判断が分かれるとされており、AIが自動的に生成しただけの内容には、著作権が認められない場合があります。詳しくは文化庁の資料を確認してください。
- 似ていなければ、著作権の問題は起きませんか?
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類似性がなければ、著作権侵害にはあたらないと考えられます。ただし、「似ている」かどうかの判断は主観だけでは難しい場合があるため、判断に迷う生成物は使用を控えるか、専門家に確認してください。
- 既存のロゴや商標との関係はどうなりますか?
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著作権とは別に、商標権など他の権利が関係する場合があります。企業のロゴやブランド名に似た生成物を使う場合は、著作権だけでなく商標の観点からも注意が必要です。
- 判断に迷ったときは、どこに相談すればよいですか?
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弁護士など知的財産権に詳しい専門家に相談することをおすすめします。文化庁の資料や無料相談窓口も、判断の参考になります。
まとめ|商用利用前に、2つの基準で立ち止まる

生成AIの著作権は、開発・学習段階と生成・利用段階で異なる基準が適用されます。生成・利用段階では、類似性と依拠性の両方が認められた場合に、著作権侵害にあたりうるとされています。
まずは、使う予定の生成物について、特定の作品名・作者名を安易にプロンプトへ入れていないか、既存の作品と創作的な表現が似ていないかを確認してください。
