勤怠管理表の作り方|出退勤の記録と労働時間の集計をスプレッドシートで

勤怠管理表が必要になる理由

紙のタイムカードや口頭での申告に頼った出退勤管理は、後から「先月は何時間働いたか」を確認するだけでも一苦労です。この記事では、出退勤時刻の記録と労働時間の集計を、スプレッドシートでどう管理すればよいかを解説します。

なお、この記事で扱うのはあくまで「記録・集計表の作り方」です。残業代の計算方法や労働基準法上の判断については触れませんので、その点をあらかじめご了承ください。

執筆者(佐藤大地)
だいちゃん_素材

取得資格

  • SEO検定1級
  • SEOマーケティングアドバイザー

2020年からブログを始めて、エンタメ系のジャンルは約1年で月間10,000PVほど。2021年にWebライターとして独立しSEOメディア運用ディレクターとして現在も活動中。田舎に戻りHP製作やSNS運用マーケティング支援なども対応。

目次

勤怠管理表が必要になる理由

勤怠管理表が必要になる理由

出退勤の記録を紙のタイムカードや口頭申告に頼っていると、次のような困りごとが起こりがちです。

  • 月末に労働時間を集計しようとしても、記録がバラバラで時間がかかる
  • 打刻や申告を忘れた日があっても、後から確認する手段がない
  • 複数人分の記録を1つにまとめるだけで手間がかかる

特に多いのが、勤怠データを別の場所から書き写している状態です。「タイムカードの集計データを毎月ダウンロードして、従業員ごとにExcelへ転記している」というように、記録自体はあるのに、それを集計できる形に直すところで時間を使っているケースは珍しくありません。

スプレッドシートで記録を一元管理すれば、これらの手間を減らし、労働時間の集計もしやすくなります。最初から集計できる形で記録しておけば、転記そのものが不要になります。

シフト表と勤怠管理表の違い

シフト表と勤怠管理表の違い

「シフト表」と「勤怠管理表」は似ているようで、役割が異なります。

  • シフト表:これから先の勤務予定を割り当てる表
  • 勤怠管理表:実際に働いた出退勤時刻を記録する表

シフト表の作り方はシフト管理表はスプレッドシートで作るで紹介しています。シフト表で予定を組み、勤怠管理表で実際の記録を残すという形で、2つの表を組み合わせて使うこともできます。

勤怠管理表に必要な基本項目

勤怠管理表に必要な基本項目

勤怠管理表には、最低限、次の項目を用意しておくと管理しやすくなります。

  • 日付
  • 氏名
  • 出勤時刻
  • 退勤時刻
  • 休憩時間
  • 実労働時間
  • 備考

この7項目があれば、「誰が・いつ・何時から何時まで働いたか」を1行で確認できるようになります。

出退勤時刻を記録する方法

出退勤時刻を記録する方法

まず、何を根拠に出退勤時刻を記録するかを決めます。厚生労働省の労働時間の適正な把握に関するガイドラインでは、使用者による確認、またはタイムカード・ICカード・パソコンの使用時間などの客観的な記録に基づく確認を原則としています。

  • 既存の打刻記録がある場合は、そのデータを管理表へ取り込む
  • 管理者が始業・終業を確認する場合は、確認した時刻を記録する
  • やむを得ず自己申告を使う場合は、記録方法の説明や実態との照合・補正も運用に組み込む

スマートフォンやフォームから入力できることと、労働時間を正確に把握できることは別です。少人数だからという理由だけで自己申告に切り替えず、記録の根拠を残したうえで、スプレッドシートを集計に使いましょう。

すでに打刻システムを使っていて、そこから出力したデータを毎月手作業で転記しているという場合は、記録方法を変えるより、転記の部分を自動化する方が効果的です。毎回同じファイルを同じ列へ転記していないか、まず作業手順を確認してください。

労働時間を自動で集計する

労働時間を自動で集計する

出勤時刻・退勤時刻・休憩時間を入力すれば、関数を使って次のような集計を自動化できます。

  • 1日ごとの実労働時間(退勤時刻 − 出勤時刻 − 休憩時間)
  • 月ごとの合計労働時間

この記事で扱うのは、あくまで「実際に働いた時間」を計算する部分までです。残業時間に対する割増賃金の計算は、法令に基づく専門的な判断が必要なため、この記事の範囲では扱いません。

複数人で記録するときに気をつけること

複数人で記録するときに気をつけること

複数人で勤怠管理表を使う場合、次の点に気をつけておくとトラブルを防ぎやすくなります。

  • 本人が入力する範囲と管理者が確認する範囲を分け、必要に応じて編集権限を設定する
  • 明らかに不自然な時刻(極端に短い、あるいは長い労働時間など)が入力されていないか、定期的に確認する

これらを最初に決めておくことで、複数人で使っても記録の信頼性を保ちやすくなります。セルの編集制限だけで、他の人の勤怠情報が見えなくなるとは限りません。閲覧者も分ける必要がある場合は、個人別の入力フォームや共有範囲を分けたファイルを使ってください。

賃金計算・法令順守は専門家に確認する

賃金計算・法令順守は専門家に確認する

この記事で紹介しているのは、あくまで出退勤時刻を記録し、実労働時間を集計する表の作り方です。次のような内容は、この記事の範囲では扱いません。

  • 残業時間に対する割増賃金の計算
  • 時間外労働の上限に関する協定(いわゆる36協定)の管理
  • 有給休暇の付与・取得状況の管理義務

これらは労働基準法に関わる専門的な判断が必要な領域です。判断が必要な場合は、社会保険労務士等の専門家に確認してください。

勤怠管理表に関するよくある質問

勤怠管理表に関するよくある質問

ここでは、勤怠管理表を作るときによくある疑問へ答えます。

  • 専用の勤怠管理システムとどう使い分ければよいですか?
  • 自己申告での記録に不安があります
  • 記録はどのくらいの期間、保存すればよいですか?
専用の勤怠管理システムとどう使い分ければよいですか?

人数だけでなく、客観的な記録を残せるか、確認・修正の履歴を管理できるかで判断します。スプレッドシートは打刻データの集計にも使えます。記録と確認の運用を維持できない場合は、専用システムの導入を検討してください。

自己申告での記録に不安があります

やむを得ず自己申告を使う場合も、記録方法を説明し、入退場記録などとの大きな差があれば実態を確認して補正します。「不自然でなければよい」という確認だけにせず、実際の労働時間を把握できる運用か見直してください。厚生労働省の労働時間把握方法のQ&Aも参考になります。

記録はどのくらいの期間、保存すればよいですか?

記録の保存期間は法令に関わる事項のため、この記事の範囲では扱いません。社会保険労務士等の専門家に確認することをおすすめします。

まとめ|まずは記録項目を統一することから

まずは記録項目を統一することから

勤怠管理表は、最初から複雑な計算を目指す必要はありません。まずは日付・氏名・出退勤時刻という基本項目を統一して記録するところから始め、慣れてきたら自動集計の関数を追加していけば十分です。

シフトの組み方はシフト管理表はスプレッドシートで作る、DX全体の進め方は中小企業のDXは何から始める?でも紹介しています。ExcelとGoogleスプレッドシートのどちらで作るか迷う場合は、ExcelとGoogleスプレッドシートの違いで判断軸を紹介しています。まずは自社の出退勤記録を、スプレッドシートに置き換えるところから試してみてください。

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