SNSを更新したいのに、投稿のネタや書き出しが決まらず、下書きだけで時間が過ぎていませんか。ChatGPTなどの生成AIを使えば、投稿の切り口を増やし、文章の下書きを作ることができます。
ただし、「バズる投稿を作って」とだけ頼むと、どの事業にも当てはまる一般的な文章になりがちです。AIは、本人しか知らない経験、実際のお客様の声、商品の正しい仕様、発信する理由を持っていません。
AIには切り口と下書きを任せ、事実・経験・意見・公開判断は人が担当します。この役割を決めると、自分らしさを残しながら投稿作成の負担を減らしやすくなります。
この記事では、AIでSNS投稿を作成する5ステップ、コピペできるプロンプト3選、AIの下書きを自分の言葉へ直す実例を紹介します。投稿の自動配信や専用ツール比較ではなく、通常の生成AIで下書きを作り、自分でSNSへ投稿する方法です。AIの修正に時間がかかる場合は、AIで効率化できない原因と改善方法も参考にしてください。

取得資格
- SEO検定1級
- SEOマーケティングアドバイザー
2020年からブログを始めて、エンタメ系のジャンルは約1年で月間10,000PVほど。2021年にWebライターとして独立しSEOメディア運用ディレクターとして現在も活動中。田舎に戻りHP製作やSNS運用マーケティング支援なども対応。
AIでSNS投稿を作成する前に決める7項目

AIへ投稿文を頼む前に、次の7項目を決めます。空欄が多いほど、AIは一般的な内容で補おうとします。
| 項目 | 決める内容 | 例 |
|---|---|---|
| 投稿先 | X、Instagram、Facebookなど | |
| 読者 | 誰のどんな状況へ届けるか | 集客に悩む個人事業主 |
| 目的 | 知ってもらう、理解、申込など | 無料セミナーの内容を知ってもらう |
| 確定している事実 | 日時、内容、条件、URL | 8月20日、オンライン、参加無料 |
| 経験・意見 | 自分だから言えること | 初回は一つの作業から試してほしい |
| 文体 | 丁寧さ、距離感、避ける表現 | 親しみやすい、煽らない |
| 形式・CTA | 長さ、構成、次の行動 | 3段落、最後に詳細ページを案内 |
OpenAIの公式ガイドでも、プロンプトを明確かつ具体的にし、必要な文脈を伝え、出力を見ながら調整する方法が案内されています。OpenAI「Prompt engineering best practices for ChatGPT」
特に「確定している事実」と「経験・意見」を分けてください。日時や料金をAIに推測させず、体験していない出来事や存在しないお客様の声も作らせません。
コピペできるAIのSNS投稿プロンプト3選

SNS投稿の工程に合わせて、次の3つを使い分けます。
- 投稿の切り口を10案出す
- 選んだ切り口から下書きを3案作る
- 下書きを自分の言葉へ直す
1. 投稿の切り口を10案出すプロンプト
ネタが決まらない段階では、完成文ではなく切り口を出してもらいます。
以下の元情報から、SNS投稿の切り口を10案出してください。
【投稿先】
【想定読者】
【投稿の目的】
【元情報・確定している事実】
【私の経験・意見】
【避ける内容】
【出力形式】
「切り口」「読者が得られること」「投稿に使う元情報」「向いている形式」の4列の表にしてください。
【守ること】
・元情報にない実績、数字、体験、顧客の声を作らない
・同じ内容の言い換えではなく、読者の疑問が異なる10案にする
・情報が足りない場合は、先に確認質問を出す10案すべてを投稿する必要はありません。今の読者へ届けたい内容と、自分が具体的に話せる切り口を一つ選びます。
2. SNS投稿の下書きを3案作るプロンプト
切り口が決まったら、表現の違う3案を比較します。
以下の条件でSNS投稿の下書きを3案作ってください。
【投稿先】
【想定読者】
【投稿の目的】
【選んだ切り口】
【必ず含める事実】
【私の経験・意見】
【文体・避ける表現】
【投稿形式・長さ】
【CTA】
3案は、次の違いがわかるようにしてください。
1. 結論から伝える案
2. 読者の悩みから入る案
3. 小さな具体例から入る案
元情報にない数字、実績、体験、顧客の声、商品の効果は追加しないでください。
ハッシュタグは本文と分け、必要な場合だけ候補として出してください。複数案を出す目的は、投稿本数を増やすことではなく、伝え方を比較することです。気に入った一案を選び、次のプロンプトで直します。
3. AIの投稿案を自分の言葉へ直すプロンプト
最後は、普段の言い回しや実際の経験を反映します。
以下のSNS投稿案を、私の発信方針に合わせて修正してください。
【残す事実】
【追加する私の経験・意見】
【普段使う言い回し】
【使わない言葉・避ける表現】
【読後に取ってほしい行動】
【修正ルール】
・事実、日時、金額、固有名詞を変更しない
・私が経験していないことを一人称で書かない
・「革新的」「必見」「誰でも簡単」など、根拠のない強い表現を足さない
・変更後の投稿文と、主な変更点を分けて出す
【投稿案】
ここにAIが作った下書きを貼り付けます。AIへ文体を整えてもらったあとも、「自分が実際にこの言い方をするか」を声に出して確認すると、不自然な表現を見つけやすくなります。
AIでSNS投稿を作成する5ステップ

実務では、次の5ステップで進めます。
- 投稿の目的と元情報を整理する
- 切り口を複数出して1つ選ぶ
- 投稿先に合わせた下書きを作る
- 自分の経験・意見・言い回しを加える
- 事実と表示を確認して人が公開する
1. 投稿の目的と元情報を整理する
投稿で何を伝え、読者にどの行動を取ってほしいかを一つに絞ります。商品紹介と採用案内と日常の気づきを一つの投稿へ詰め込むと、何を読めばよいか伝わりにくくなります。
元情報として、公開してよい日時、場所、商品仕様、URL、写真、実際の経験を用意します。未確定の情報は「未定」と明記し、AIに補わせません。
2. 切り口を複数出して1つ選ぶ
同じセミナー告知でも、「参加対象」「当日の内容」「よくある悩み」「開催理由」など、複数の切り口があります。AIには候補を出してもらい、自分が具体的に話せる一案を人が選びます。
選ぶ基準は、目新しさよりも、読者の疑問に答えられるか、元情報が揃っているかです。
3. 投稿先に合わせた下書きを作る
投稿先、想定読者、文体、形式、CTAを指定して下書きを作ります。同じ内容でも、Xの短い会話、Instagramの画像・動画とキャプション、Facebookの案内文では、情報の置き方が異なります。
大阪市の生成AI利用ガイドラインにも、原文をSNS向けへ修正し、長さや複数案を指定するユースケースが掲載されています。大阪市「生成AI利用ガイドライン」
4. 自分の経験・意見・言い回しを加える
AIの文章へ、なぜ発信するのか、実際に困ったこと、読者へ伝えたい一言を加えます。ここはAIが推測できない部分です。
AIが作ったきれいな文章を全部残そうとせず、自分が普段使わない言葉を削ります。具体的な事実を一つ加える方が、形容詞を増やすより内容が伝わりやすくなります。
5. 事実と表示を確認して人が公開する
日時、金額、URL、商品名、画像、権利、広告表示、誤解を招く表現を確認します。投稿画面のプレビューで改行、画像の順番、リンク先も見てください。
最初はAIからSNSへ自動投稿せず、下書きを人が確認してから公開します。AIが文章を作ったことではなく、誰が内容を確認し、公開を判断したかを明確にすることが大切です。
SNS投稿以外にもAIを試す業務を整理したい方は、AIを使える業務を棚卸しする方法を参考にしてください。
SNS投稿の作成例|AIの下書きを自分の言葉へ直す

架空のオンラインセミナーを題材に、AIの下書きと人が直した例を比べます。
| 項目 | 元情報 |
|---|---|
| 投稿先 | |
| 読者 | AIを仕事に使いたい個人事業主 |
| 目的 | 無料セミナーの内容を知ってもらう |
| 確定事項 | 8月20日20時、オンライン、参加無料、60分 |
| 内容 | メール返信を題材に、入力情報と確認項目を整理する |
| 発信者の意見 | いきなり自動化せず、一通の下書きから試してほしい |
AIへ「親しみやすく告知して」とだけ頼むと、次のような文章になりがちです。
AIで仕事をもっと効率化しませんか? 初心者にもわかりやすい無料オンラインセミナーを開催します。 AIを活用して、毎日の業務を楽にする方法を学びましょう。 ぜひお気軽にご参加ください!
文章としては整っていますが、当日の内容や発信者の考えが伝わりません。元情報を加えて直すと、次のようになります。
「AIにメール返信を頼んだら、直す方が時間がかかった」 そんな経験がある方向けに、8月20日20時から無料オンラインセミナーを開催します。 題材は、一通の問い合わせメールです。 AIへ渡す情報と、送信前に人が確認する項目を60分で整理します。 いきなり自動化するのではなく、まず一通の下書きから試したい方へ。 詳細はプロフィールの案内をご確認ください。
| 変更点 | 変更した理由 |
|---|---|
| 抽象的な「業務効率化」を具体的な悩みへ変更 | 対象読者が自分向けか判断できる |
| 日時、内容、所要時間を追加 | 参加前に必要な事実を伝える |
| 「一通の下書きから」という意見を追加 | 発信者の方針を示す |
| 「初心者にもわかりやすい」を削除 | 根拠のない自己評価を避ける |
実際の投稿では、開催URL、申込条件、画像内の日時も元情報と照合してください。この例は文章の作り方を示す架空例であり、実在するセミナーの案内ではありません。
X・Instagram・Facebook向けに投稿を調整する

同じ内容をすべてのSNSへそのまま載せず、次の4点を確認します。
- Xは一つの論点と会話のきっかけに絞る
- Instagramは画像・動画と文章の役割を揃える
- Facebookは背景と案内を省略しすぎない
- どの投稿先でも公開前の7項目を確認する
Xは一つの論点と会話のきっかけに絞る
一つの投稿へ複数の主張を詰め込まず、最も伝えたい結論や気づきを一つ選びます。詳細な説明が必要なら、複数投稿やリンク先へ分けます。
問いかけを入れる場合も、反応を求めるだけでなく、読者が答えやすい具体的な問いにします。
Instagramは画像・動画と文章の役割を揃える
画像や動画で見せる内容と、キャプションで説明する内容を対応させます。画像に日時があるのに本文と違う、カルーセルの順番と説明が合わない、といった不一致を確認してください。
AIへはキャプションだけでなく、表紙、各画像で伝える要点、最後のCTAを一つの設計として出してもらう方法もあります。ただし、実際の写真や動画の内容は人が確認します。
Facebookは背景と案内を省略しすぎない
既存のつながりや地域・事業の文脈で読む人も想定し、なぜ知らせるのか、誰向けか、いつ何をするかを省略しすぎないようにします。
長く書くことが目的ではありません。初めて読む人が行動に必要な情報を理解できるかで判断します。
投稿前に7項目を確認する
各SNSの機能や表示は変わるため、公開直前に公式の最新情報と実際の投稿画面を確認します。本文は次の7項目を上から見直してください。
| 確認項目 | 見る内容 |
|---|---|
| 事実 | 日時、金額、場所、商品名、条件 |
| 出典・根拠 | 数字、引用、比較、効果の根拠 |
| 本人性 | 実際の経験・意見か、AIが作っていないか |
| 投稿先との整合 | 画像・動画・本文・CTAが合っているか |
| 権利・プライバシー | 写真、引用、顧客情報、第三者情報 |
| 表示・リンク | 改行、画像順、リンク先、申込導線 |
| 公開判断 | 誰が最終確認し、どのアカウントで出すか |
AIでSNS投稿を作るときに避けたい5つの失敗

AIを使っても投稿作成が楽にならない、または発信内容に問題が出る原因は次の5つです。
- 「バズる投稿を作って」とだけ頼む
- 実体験や顧客の声をAIに作らせる
- URLや資料だけ渡して目的を伝えない
- 最初から自動投稿まで任せる
- 同じ型の投稿を続ける
1. 「バズる投稿を作って」とだけ頼む
「バズる」は、誰へ何を伝えるかを示していません。読者、目的、元情報、届けたい一つのメッセージへ分けて指示します。
反応数を保証するプロンプトはありません。投稿の価値は、実際の読者の反応と事業の目的に照らして判断します。
2. 実体験や顧客の声をAIに作らせる
存在しない体験談、レビュー、成果、数字を投稿してはいけません。AIへ例文を頼む場合は「架空例」と明示し、実際の投稿へ混ぜないようにします。
本人の経験は本人が書き、顧客の声は使用許可と原文を確認します。
3. URLや資料だけ渡して目的を伝えない
同じページでも、認知、理解、申込、既存顧客への案内では、選ぶ情報とCTAが変わります。URLを要約させるだけでなく、誰へ何を伝える投稿かを指定してください。
公開前の資料や管理画面を入力する場合は、機密情報や個人情報が含まれていないかも確認します。
4. 最初から自動投稿まで任せる
生成AIの利用では、入力情報、出力の誤り、権利、運用ルールなど複数のリスクを考える必要があります。IPAのガイドラインでも、導入・運用・リスク管理・ルール策定が分けて整理されています。IPA「テキスト生成AIの導入・運用ガイドライン」
まずは下書き作成だけを試し、人が確認して手動で公開します。継続運用できるとわかってから、承認や予約投稿の仕組みを検討します。
5. 同じ型の投稿を続ける
AIへ同じ条件を渡し続けると、書き出し、語尾、CTAが似ることがあります。切り口を「質問」「具体例」「手順」「失敗」「考え方」などに変え、実際の反応を見ながら調整します。
投稿本数だけを増やさず、何を伝えたか、読者がどこで反応したか、自分の事業と合っていたかを振り返ります。
AIのSNS投稿作成に関するよくある質問

AIでSNS投稿を作るときによくある疑問に答えます。
- 無料版でも投稿案を作れるか
- ChatGPTでInstagram投稿を作れるか
- 投稿画像もAIで作るべきか
- ハッシュタグもAIに任せてよいか
- AIを使ったことを明示すべきか
- 無料版のAIでもSNS投稿案を作れますか?
-
通常のチャットへ条件を入力し、切り口や下書きを出す使い方は無料で試せるサービスもあります。ただし、利用できるモデル、回数、文字量などは変わる可能性があります。使用するサービスの最新情報を確認してください。
- ChatGPTでInstagram投稿を作れますか?
-
キャプション、カルーセルの構成案、リールの台本案などを作れます。投稿先、読者、画像・動画の内容、目的、CTAを指定してください。実際の素材と文章が合っているかは人が確認します。
- SNS投稿の画像もAIで作るべきですか?
-
必須ではありません。実際の商品、店舗、人物、作業風景を伝える投稿では、実物の写真が必要な場合があります。AI画像を使う場合は、第三者の権利、誤認、各SNSや取引先のルールを確認してください。
- ハッシュタグもAIに任せてよいですか?
-
候補出しには使えますが、実際の投稿内容と関係があるか、別の意味で使われていないか、最新の使われ方と合うかを確認します。数を増やすことより、投稿との関連性を優先してください。
- AIで作った投稿はAI利用を明示すべきですか?
-
投稿内容、画像、広告、業界、使用するSNSによって必要な対応が異なります。AI利用の有無だけで一律に判断せず、各SNSの最新規約、広告・業界ルール、取引先との契約を確認してください。実在しない人物や出来事を実在するように見せないことも重要です。
まとめ|AIのSNS投稿作成は下書きと選択肢に使う

AIでSNS投稿を作成するときは、投稿先、読者、目的、確定している事実、自分の経験・意見、文体、CTAを整理します。AIには切り口と下書きの選択肢を出してもらい、人が一案を選びます。
投稿文が整っていても、本人の経験や発信理由がなければ、一般的な文章に見えやすくなります。AIの案へ、自分が実際に感じたこと、具体的な事実、普段の言い回しを加えてください。
公開前には、日時、金額、リンク、画像、権利、プライバシー、各SNSの最新ルールを確認します。最初から自動投稿へ進まず、下書き作成と公開判断を分けるのが安全です。
AIを仕事で使いながら学ぶ流れは、AIを独学するロードマップで紹介しています。文章下書きの別の実例を試したい方は、ChatGPTのメール返信プロンプトも参考にしてください。
まずは公開済みの情報か架空の内容を使い、基本プロンプトで一投稿分の下書きを作ってみましょう。AIが作った文章を投稿するのではなく、AIの案を材料に自分の投稿を作ることが大切です。
